ハルエさんの作品。
フィレンツェでジュエリーの技術を習得したあと、イタリア屈指のハイジュエリーメーカーで彫師として仕事をされていた彼女。
それを私たちがもう少し気軽に身につけて楽しめるものにしてくれました。
この作品は、フィレンツェスタイルの透かし彫り(細い糸鋸で金属を切る)をし、極細、極小の彫刻刀で金属に傷をつける様に彫っていくというスタイル。これが、物凄く難しいのです。何を隠そう、私自身も半年間学んだのですが、流血事件2度も経験しています! 金属を金属の刃物で彫る。滑るんですよね、下手なうちは。刃先の違った幾つもの道具を選びながら細かな模様を施していきます。
これは私の自前の道具の一部ですが、刃先が危険なため、イタリアらしく、ワインのコルクに刺しています。うっすら見えるのが、練習のために師匠と彫った銅板。作業する時は、この銅板を板にくっつけて作業するんです。フィレンツェの版画屋さんの話では、元々、版画の技術は、フィレンツェのジュエリー職人のところからきているのではと。